先輩メッセージ
緩和ケアを病院全体へ
M.Cさん
緩和ケア病棟/12年目
緩和ケア認定看護師
出身:花巻市
全人的苦痛の緩和を目指して
入職して間もない頃に、がんの痛みで苦しむ患者さんに出会いました。目の前で苦しむ患者さんに対して自分ができることの少なさを痛感したことが、終末期の看護を学びたいと思ったきっかけです。緩和ケア認定看護師の受験には約8カ月の研修が行われるのですが、患者さんからも「待っているからね、頑張ってね」と言われたことがとても励みになりました。
がんの終末期の患者さんには、がん性疼痛や呼吸困難、全身倦怠感などさまざまな身体的苦痛が現れます。そして、それらの症状に伴い、不安や心細さなど精神的苦痛も強く見られるようになります。緩和ケア病棟では、患者さん・ご家族と正面から向き合い“私たちにできることは何か”を多職種で考え連携し合うことで、全人的苦痛を緩和することを目指しています。
スタッフの戸惑い・苦しみも軽減
認定看護師になる前は、自分の技術と知識を向上させることに精一杯でしたが、今は、得た技術と知識を他のスタッフに広めることが認定看護師の大切な役割だと感じています。
現在は緩和ケア病棟に所属しながら、院内や院外の研修を行ったり、他病棟のコンサルテーションに入ったりしています。指導する立場として意識しているのは、共に考えること。そして良いところ、できていることは認めること。緩和ケアは、がんの終末期だけのものではありません。早期から緩和ケア導入を行うために、病院全体で緩和ケアの知識・技術の向上ができるよう活動していきたいと思います。
そして緩和ケアの現場は、スタッフ自身も戸惑い、落ち込むこともあります。患者さんとご家族だけではなく、スタッフの苦痛も支え合いたいと思っています。
オフの過ごし方
飼っているチワワと遊ぶのが癒しの時間です。
ドッグランに行ったりもします。